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「むーの席、どこ?」
「あたしの隣やけど‥。」
あたしは、それと分かるように空席の机を軽く叩いた。
「良かった♪な、あんた、ルリってんやろ?知ってるで。可愛いもん♪」
むーは、ちょっぴりはにかんだ笑顔を見せた。
「あ、あ、ありがと‥。」
彼女の意外な言葉にビックリして、思わずドモってしまった。
「今日から、ルリって呼んでイイ?むーのことも、むーって呼んでイイから♪」
そう言うと、暗めのルージュを塗った唇で、むーはニッと笑った。
「うん。」
それが、あたしとむーのトモダチの始まり‥。
そして、いずれ始まる三角関係の序章だった。
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