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大理石に赤いカーペットを敷いた長い廊下を、2人は走っていた。
後ろを走っていたアキラは、いきなり唸りを上げた。
「やっぱりスーツは動きづらい!やってられん!」
走りながら、スーツを脱ぎ捨てる。
アキラはいつものタンクトップ姿になった。
ショウは振り返り、フッと笑う。
「それが1番おまえらしいな。」
「ところで、ボスのコレクションルームってどこにあるんだ?」
「資料を渡されなかったのか?」
「渡されたが、何がなんだかさっぱり。」
「何年怪盗やってるんだよ。」
ショウは走りながらも、天井を見回した。
「どこもかしこも、防犯カメラだらけか。
目的地は2階で、そこの角を曲がった所にある階段を…」
何かに気付いたのかショウは喋るのを止め、角の所で身を潜めた。
「待ち伏せされてる。」
「何人だ?」
「3人。女だ。」
「女!?…俺、女を相手にするの苦手なんだよな。」
「ちなみにメイドだ。」
「もっと、やりづらいじゃねぇか!」
「苦手とか言ってる場合じゃないだろ。」
ショウはもう1度、敵の位置を確認すると、銃を構えた。
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