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メイドの無線機に男の声が入る。
「そこの角に、2人の怪盗がいる。」
「先に攻撃をした方がいいですか?」
「そこからだと距離がありすぎるからなぁ。
階段を守るって意味で、そこで待機ね。」
「わかりました。」
メイドは武器を握り締めた。
「いくぞ!」
ショウは角から飛び出し、3発打った。
その3発は、丁度メイドがそれぞれ持っている武器に当たり、メイドの手から武器が落ちた。
再びショウが打つと、メイドはモップで弾を払い落とす。
「すごい動体視力だ…」
3人のメイドはバラバラのタイミングで、銃弾混じりにナイフを投げてきた。
ショウは壁にかけてあった大きな額縁の絵を、盾代わりにした。
「おい、アキラ!いつまで隠れてるんだ!」
ショウが大声で言うと、1人のメイドがアキラの方へ向かった。
メイドが角を曲がっても、何も音は聞こえてこない。
ショウは天井に銃を向けると、引金に手をかけた。メイドが上を見る。
「っ!」
その隙にメイドの後ろに周りこんだアキラは、睡眠弾を使ってメイドを眠らせた。
「1人をおまえの方に行かせたけど、本当に怖じけついてたらどうしようかと思った。」
「戦えないわけじゃないが、やっぱり女は苦手だ。」
アキラはそう言うと、眠ったメイドを律儀に壁に寄りかけてあげた。
防犯カメラの映像をモニターで見ている男は、頭を掻いた。
「アキラという男は、女が苦手と聞いていたからメイドに任せてみたが…経験が浅かったようだ。」
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