第十一章

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「月菜さんっ。」 もう彼女しか見えなかった。 かなり大きな声で呼んだ気がする。 「涼くん・・・。」 月菜さんは立ち止まって俺を見てくれている。 「また偶然ですね。」 「そうみたいね。」 「ちょっと今、時間ありますか?」 「今ね、お昼休憩でお弁当を買いにきたの。 あまりゆっくりしていられないから・・・もしそれでも良ければお弁当買って一緒に外で食べますか?」 「はいっ。」 予想外の展開に考えるよりも先に勢いよく返事をした。
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