第十一章

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「今日みたいに晴れた日に、時々外で食べるの。」 「気分転換になりますよね。」 ふたりで弁当を買い、ベンチに並んで座った。 一人分の間を空けて…。 この距離が狭まる日が来るのだろうか。 「月菜さん、あの・・・。 聞いてもいいですか?」 「ん・・・何?」 「外で食べるって、月菜さん一人で、ですか?」 「そう。 時々、何も考えないでのんびりしなからお昼を過ごしたい時もあるの。」 「もしかして、俺邪魔しましたかね?」 「そんな事ないから大丈夫。 それに私からお誘いしたんだし。 でも、30分くらいだけど・・・。」 たとえ30分だとしてもいい。 あなたと一緒に過ごせるのであれば俺にとっては時間の短さなんて今は関係ない。
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