第十二章

10/14
前へ
/525ページ
次へ
「ほんとにこれで良かったの?」 「いいんだよ。 これが一番美味いんだから。」 私の作ったオムライスを美味しそうに食べている海斗。 一番美味いって...まだ他にも二つくらいは美味しく作れるものも あるんだけど。 「なぁ、涼とはその後どうなってんの?」 「別に何もないよ。 ただ、メールは来ているかな。」 そっか。と言ったまま食べ続けている海斗に聞いてみる。 「何か話があるって言ってたけど、どうかしたの?」 「・・・・・・。 涼は本気だと思ってさ。」 「そんなこと言われても・・・ 困るだけだもの。」 「アイツと別れろよ。」 いつになく、真剣な眼差しで話す海斗がいた。 そんな時メールの着信音が鳴った。 「涼からかもよ。」 海斗の言った相手とは違った。 【今夜ちょっと寄りたいんだ】 と、海斗がアイツ呼ばわりする潤からのメールが届いた。
/525ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4129人が本棚に入れています
本棚に追加