第十二章

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『俺の勝手な考えだけど、惰性的としか思えない。 とにかく別れろよ、月菜の為に言ってるんだからな。』 1時間前まで居た海斗から言われた言葉がリピートしている。 帰り際に、メールの相手が潤で尚且つこれから来ると伝えると、海斗は呆れた顔をしていた。 結局、私の聞いてもらいたい事は何一つ話せずに海斗は帰っていった。 「どうした?ぼーっとして。」 と言われ、我に返った。 「なんでもない。」 ごまかそうと言った言葉も潤には通用しなかったようで、 「何か話したい事があるんだったら聞くけど。言ったら楽になるよ。」 いっそ言ってしまえばいいのだろうか? 私からの申し出をきっと潤は受け入れるだろうか。 今はそんな結論は出せなかった。
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