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「あっ、こんな夜遅くにすみません。」
「大丈夫よ。
まだ22時過ぎだもの。」
クスッと笑う声が聞こえた。
そのおかげか、少しだけ緊張が解れた気がした。
「あっ、今度いつ本屋に行くのかと思って。」
「今日、仕事帰りに行ってきたの。」
と言われ、今日が水曜日だと改めて確認した。
「もう家なんですか?」
「うん、家よ。
・・・涼くんは?」
「ちょっと前に帰ったばかりです。」
「遅くまで頑張ってるのね。」
ほんの些細な言葉が嬉しかった。
そうなると、声を聞くだけでは足りなくなってくる欲張りな自分がいた。
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