第十五章

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そして年明け二日。 久しぶりに訪ねるせいか少し緊張しているかもしれない。 この緊張感は、あの人に逢えるからだ。 インターホンを鳴らすと、女性の声が俺を出迎えた。 思わず背筋が伸びる。 「あら、谷口くん。 ようこそ。」 海斗の母親だった。 それにしてもいつまでも若い。 「明けましておめでとうございます。 正月からお邪魔します。」 手土産を渡し、挨拶をしていると海斗が玄関まで出てきた。 「よっ。待ってたぜ。」 .
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