第十六章

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「俺と付き合ってください。」 それまでカップに落としていた視線を、向かいに座る涼くんに合わせた。 真っ直ぐに私を見ている。 そこには笑顔もない、真剣な表情だけがあった。 何か言わなければ・・・。 「俺は本気であなたが好きです。」 「・・・・・・。」 ほら、何か言わなければ・・・。 「俺じゃダメですか?」 ほんの少し、表情が曇った気がした。
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