第十八章

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「日替わりで。」 「私は、焼サバ定食。」 今日のお昼は、豚汁の美味しい定食屋。 「今日って空いてない?」 「本当ですね。待たないで出てくるかな。」 前に脇本さんに連れて来てもらってから、ファンになり私も時々食べに来ていた。 「とてつもなく美味しいね。」 「覚えてくれてました?」 「うん、だって変な日本語。って思ってたもの。」 「それってヒドくないっすか?」 こうして私を外に連れ出したのには、何か話でもあるのかと思い様子を窺っていたけれど、話す気配もないので私から振ってみた。 「脇本さん、何かあったの?」 私の投げ掛けに、ご飯を口に運ぼうとしていた箸が止まった。
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