第十九章

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「大丈夫ですか?」 「うん、大丈夫。」 俺は迷わず彼女の左手を自分のコートのポケットに入れた。 驚いた顔で見上げる彼女に、 「これで危なくないから。 また揺れたら掴んでください。」 わざとらしくならないように言うと、 「ありがとう・・・。」 微笑む彼女を見て、思わず俺も一緒に手を入れたくなった。
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