第二十章

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「今日は晴れて良かったね。」 「月菜さんの日頃の行いがいいんですよ。」 お化け屋敷でちょっと疲れた私を気遣ってくれたのだと思う。 なのに・・・ 気の利いたことが何も言えなくて、空模様の話しをした私。 「でも、あのお化けには感謝だな。」 「えっ、何で?」 「月菜さんが、しがみついてきたからです。」 「・・・・・・。」 笑いながら言う涼くんに何も返せない。 黙ってコーヒーをすすっていると、 「怒りましたか?」 と私の顔を覗き込んできた。 ちょっと、近い・・・。 焦る私を見透かしたように、更に続けて言った。 「聞きたいことがあるんですけど、いいですか?」
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