その先にあるもの

第二十章

「その代わりっていうか、
これからは俺を頼ってください。

月菜さんが、何かあった時は支えたいし守るって決めたから。」

「うん、そうする。」

「俺も･･･
頼っていいですか？」

「もちろん。
私だってしっかり支えますよ。」

そう、少しずつでいい。
今は晒けだせなくても。

まるごと包み込むような優しさに甘えよう。

そして、隣にいる彼と一緒に幸せになろう。

「月菜さん･･･あんまり見られると、ちょっと恥ずかしいんですけど。」

「えっ、あっ、ごめんなさい。」

「考え事でもしてました？」

「ううん。」

「ちゃんと言葉に出して伝えてくださいね。」

「わかりました。」

やっぱり見透かされていた。