第二十章

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「では、来月の研修までに課題を仕上げておいてください。 一人ずつプレゼンしてもらいますので。」 2回目の研修がようやく終わった。 1週間は長い…。 口に出して言えないけど、仕事をしている方がいい。 「森下さん、この後って何か予定ある? 大丈夫だったら飲みに行かない?」 同期の富沢さんが聞いてきた。 「うん、ちょっと用事があるの。」 「金曜日だもんね~。」 「ごめんね、また誘って。」 研修中は、毎日出されるレポートに追われるので、話す事は止めるようにしていた。 メールも朝晩の挨拶だけ。 彼は、地獄の1週間だと叫んでいた。 今日はその地獄が終わる日。 解放されると、朝のメールで喜んでいた。 「メールしておこうかな。」 私も、あの笑顔に癒されたくなった。 .
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