第二十章

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「どうぞ。」 「おじゃまします。」 思っていたよりも、きれいに片付いていたのには、ちょっとだけ驚いた。 片付いているというよりも、無駄な物が無いって言う方が当て嵌まってるかもしれない。 「今、エアコン入れたんで、少しだけ我慢してくださいね。 あっ、何か温かいものでも飲みますか?」 「ありがとう、大丈夫よ。気をつかわなくていいからね。」 落ち着かない様子の彼とは反対に、私はすすめられるままソファーに座っていた。 「寒くないですか?」 「うん、大丈夫。」 「今、うちにコーヒーしかなくて。 月菜さん、紅茶派でしたよね。」 「ううん、コーヒーも好きよ。 ありがとうね。」 カップを手にした彼が、隣に座った。
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