第二十章

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そんな優しい顔で言わないで、私がわがままなだけなんだから。 「いい?」 もう一度、聞いてきた彼に頷いた。 すると、ふわっと優しく私を抱きしめて 「月菜さんに逢うと、触れたい、触れるだけじゃ足りない、って欲張りになってしまうんです。」 「・・・・・・。」 「こうして居られるだけでも、俺にとってはすごいことなのに、ほんと焦り過ぎて・・・。」 「ううん、私が悪いの。 もう少しだけ待って。」 抱きしめる腕に力が入ったような感じがした。
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