第二十一章

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そして勢いのまま、彼女に聞いた。 「海斗って、月菜さんに相談なんかしたりしますか?」 「突然どうしたの?」 「いや、少し前に妹から相談があるって言われたんで。 立場が逆ですけど、男と女の姉弟ってどういうもんかと。」 「うちは、私が海斗に頼ってばかりかな。 どっちが上なのかわからないくらい。」 言われてみて、気がついた。 海斗は、姉の事になるといつもと違って熱くなる。 普段はクールな奴なのに・・・。 でも、月菜さんが姉だったら俺も熱くなるかもしれない。 「妹さんも、お兄さんにしか相談できない事があるんでしょうね。 涼くん、頼りにされてるんだ。」 「だといいんですけどね。」 面倒くさがらずに近いうちに時間を作ろうと改めて思った。
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