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携帯を持って、キッチンで話しているせいで何も聞こえない。
気になりながら待っていると、彼女がすまなそうな顔をして戻ってきた。
「涼くん、海斗が来るって言ってるんだけど・・・。」
えっ?嘘だろ?
絶対にわざとだ。
思わず顔に出てしまいそうなところを抑えて、
「いいですよ。」
努めて冷静に言った。
「ごめんなさい。
涼くんが来ているからダメって言ったんだけど・・・。
どうしても会いたいって。」
「俺も久しぶりだからいいですよ。」
きっと、今ごろアイツは笑っているにちがいない。
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