第二十一章

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さすがに金曜の終電間近の車内はぎゅうぎゅうだ。 吊り革に手を突っ込んでいた俺は、揺れる度に手首の痛みに襲われていた。 海斗が言っていた心の痛みって・・・ 気になって仕方ないが、彼女自身から聞かなければ意味が無い。 明日・・・逢いたい。 彼女の事を考えれば考えるほど、逢いたい気持ちが抑えられない。 今から電話をするには、さすがに遅すぎる。 でも、今夜中に言わなければ。 迷った末に、空いている左手で携帯を持ち彼女へメールを送った。 明日、逢いたいと。
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