4130人が本棚に入れています
本棚に追加
「あと少しで駅ですから。」
そう言って、彼は私の手を取った。
えっ…?
男の人と手を繋いで歩くなんて、久しぶり過ぎて心臓がドキドキいってる。
それも、これって…
世にいう恋人繋ぎっていうのじゃないの?
「月菜さんの手、あったかい。」
破壊的な笑顔で言われ、手に汗をかいてしまいそうになった。
「涼くんの手、大きい。」
「男ですから。」
そんな他愛ない会話をしながら歩いていると、
「お兄ちゃん、どしたの?」
彼をお兄ちゃんと呼ぶ声のする方を見た。
.
最初のコメントを投稿しよう!