第二十三章

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そんなに赤くならなくてもいいのに。 あなたは俺よりも大人なはずなのに、そんな顔をされたらコントロールが利かなくなる。 他の誰かにも、そんな顔を見せたことはあるの? 相手が俺だから、そんな顔を見せたりするの? 「隣に行ってもいいですか?」 今すぐこの腕の中に閉じ込めてしまいたくなった。 1秒、 2秒、 3秒… 俯いたまま反応がない。 隣に行こうと立ち上がろうとしたときだった。 「・・・・・・楽しい?」 彼女が消え入りそうな声で何かを呟いた。
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