第三章

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今日は中華のお弁当。 隣で腹が減ったと何度も言っている。 「こんな天気がいい日は、仕事してるのがホント嫌になっちゃいますよね。」 「そうね。」 「ひとつ聞いていいですか?」 「いきなり、どうしたの?」 「なんで、森下さんって俺の事 “さん”づけで呼ぶんですか?」 「脇本さんだけじゃないけど・・・。」 「ほら、また呼んだ。 先輩後輩関係なく呼びますよね、なんでですか?」 「私にとっては、普通の事だけどね。」 「これから“君”づけで呼んでください。」 「ん、考えとく。」 「本当にですよ、お願いしますからね。」 何かと思えばそんなこと・・・小さなお願いに笑ってしまった。 「何か可笑しいことでもありましたか?」 「ううん、何でもない。」
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