第二十三章

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ベットサイドランプに照らされたその顔は、とても穏やかだった。 優しくしたつもりだったが、実際には余裕なんてなく、彼女にはかなりの負担がかかったかもしれない。 少し暴走しすぎたか。 腕の中で眠る彼女を見ていても、全然飽きなかった。 「月菜。」 面と向かって言えないから、眠るあなたにそう呼んでみる。 「月菜。」 「んー・・・。」 一瞬、俺の声に反応して起きたと思って焦ったが、どうやら違ったみたいだ。 かなり疲れているんだろう。 明日の手料理を楽しみに、彼女の額にキスをして、俺も眠りに就いた。
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