第二十三章

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「ねぇ、お兄ちゃん、 一昨日の人って・・・。」 「俺の彼女だよ。」 「彼女って・・・ 海斗さんのお姉さんでしょう? 幾つ年上なの?」 「5歳だよ。」 真奈美の話し方を聞いていると、俺の言うことに納得できない様子だった。 コイツが俺の彼女について、今まで口を出すことなんてなかった。 おそらく、この鎌田瞳と俺をどうにかさせたいってところだろう。 「今、あの人以外に興味ないんだ。」 「海斗さんは知ってるの?」 「もちろん。」 「・・・・・・。」 俺達兄妹の間に、嫌な空気が流れたと思われた時、 「羨ましいなぁ、こんな素敵な人にここまで言わせちゃうなんて、ほんと彼女さんっていいな。」 計算の含まれた物言いで鎌田瞳が割って入った。
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