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彼の脇を通り抜けようとした時、
「何も聞かないんですか?
俺に弁解の余地も与えてくれないんですね。」
切なげな彼の声が私の足を止めた。
「・・・・・・やっぱり無理だったのよ。
最初から何も無かったって思えばいいの。
だから、弁解なんて必要ないの。
私は何も気にしてないから。」
「月菜さんっ。」
「お願いだから、放っておいて。」
「あんなことで、ダメになりたくない。」
私は彼を見ずに、一度止めた足を前に進めた。
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