第二十四章

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彼の脇を通り抜けようとした時、 「何も聞かないんですか? 俺に弁解の余地も与えてくれないんですね。」 切なげな彼の声が私の足を止めた。 「・・・・・・やっぱり無理だったのよ。 最初から何も無かったって思えばいいの。 だから、弁解なんて必要ないの。 私は何も気にしてないから。」 「月菜さんっ。」 「お願いだから、放っておいて。」 「あんなことで、ダメになりたくない。」 私は彼を見ずに、一度止めた足を前に進めた。
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