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ベッドサイドの灯りの中で、ふたりとも黙ったままだった。
触れ合う腕から、彼の体温がだんだんと上がっていくのがわかる。
彼がまたコホンとひとつ咳をした。
「今度は俺が抱きしめてもいいですか?」
「・・・・・・うん。」
「こっちを向いて・・・。」
「・・・・・・うん。」
彼の方に身体を向けると、広げた腕にすっぽりと包まれ、身体だけではなく心まで暖かくなった。
「明日早いから・・・
おやすみなさい。」
「俺も今夜はぐっすり眠れそうです。おやすみなさい。」
少し前まで大きな音を奏でていた彼の心臓は、気が付くと静かなものに変わっていた。
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