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しまった・・・。
・・・でも、もう後戻りできない。
身体中の毛穴が開いたみたいに、汗が出てくるのがわかる。
交差点の横断歩道の手前であの人は俺を見ている。
驚いている様子がわかる。
そりゃ、驚くよな。突然呼ばれたんだから。
「お久しぶりです。」
ようやく次の言葉が出た。
やけに高い声。
「・・・。
あの、どちら様でしょうか?」
「涼です、
谷口涼・・・海斗の友達で・・・」
「涼・・・
谷口涼さん・・・?」
「高校生の時によく遊びに行ってた、涼です。」
「・・・・・あっ。
海斗の?
あの涼くん、なの?」
「そうです、そうです。」
ようやくあの人に近づけた。
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