第二十五章

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気がつくと、3本目を開けようとしていた。 俺の話を聞いてくれる彼女を前に、調子よく飲んでしまったみたいだ。 「これで最後にします。」 これで止めておく方が賢明だ。 「もういいの?」 「はい。 これ以上飲んだら、ただの酔っぱらいになっちゃいますから。」 全然酔っていない。 いや、酔えない。 酔えるわけない。 「それじゃ、酔っ払いになる前にシャワーでも浴びて・・・。」 「えっ!? いいんですか?」 「だって・・・さっき、買い物してたでしょう?」 「・・・はい。」 蕎麦屋に行く前に、自分の着替えを買ったことだ。 そのつもりではいたけど、何だか面と向かって言われると恥ずかしいもんだ。 本当に彼女は俺に色んな感情を与えてくれる。
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