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不意討ちの行動に、バランスを崩した彼女が倒れ込んでくる。
俺まで崩れそうになるが、必死で体勢を整え彼女を受け止めた。
「ちょ、ちょっと…涼くん?」
風呂上がりの彼女は、普段の香りとは違う甘い香りを纏い、俺の理性を揺らす。
今、こうして腕の中にいる。
それは確かだ。
不安の種は、ひとつひとつ消していけばいい。
「どうしたの?」
「なんでもないです。
ただ、こうして月菜さんにくっついていたいだけです。」
「でも…、私、重いし…。」
胡坐をかいた俺の足にすっぽりと収まっている彼女。
後ろから回した腕に逃れることもできず、もぞもぞと動く。
「平気ですよ。
そんなに動かなくても大丈夫。」
「でも…。」
と言って振り返ったその瞬間、軽くキスをした。
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