第二十五章

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「元々、冷蔵庫ってそんなにいっぱいにはならないから。」 「ん?」 「あんまり手の込んだ料理をしないってこと…。 よく男性の胃袋を掴むには。なんて話があるけど、私はダメだな。」 「全くしないわけではないんですよね?」 「下手なりにしますよ。 でも、しない方が多いけどね。」 笑いながら言う彼女は、今まで出会った女たちとは違った。 誰もが皆、料理が得意だなどとアピールばかりだったのに、真逆のことを言う。 「俺に、また何か作ってもらえますか?」 「味は保証できないけど、それでも良ければ。」 ひとつ約束ができた。 .
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