4130人が本棚に入れています
本棚に追加
「結局二組買っちゃったね。」
「初めからそのつもりでしたから。」
「……涼くん、ありがとうね。」
俺を見上げて笑顔で言った彼女を今すぐ抱きしめたかった。
そんな顔で言うなんて反則だよ、月菜さん。
もう負けてしまいそうだよ。
言葉を紡ぐその唇を食べてしまいたい気分になる。
「お腹空いたね。」
「そうですね。」
助かった…。
俺の思考が今の一言で制止がかかった。
何か言ってもらえなかったら、本当に今すぐにでもあなたの唇を食べてしまいそうだったから。
.
最初のコメントを投稿しよう!