第二十六章

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あっ・・・冷蔵庫に何も無かったな。 涼くんと別れ、ひとり駅に降り立ちマンションへ向かったところで気が付いた。 食欲もないけれどさすがにほぼ空に近い状態では、マズい。 とりあえず、最低限必要なものを調達することにした。 ミネラルウォーターと牛乳はあったから・・・と、買い物かごに次々と必要なものを入れていると携帯が鳴った。 海斗からだ。 「今、向かってるんだけど家に居る?」 「駅の近くのスーパーで買い物してるところ。」 「じゃあ、そこで待ってろよ。 今行くから。」 何でこんなにもタイミングよく、現れるんだろう。 ぐっと唇を噛んで、思わずこぼれそうになる涙を我慢した。
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