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「なぁ、せっかくおふくろが月菜の為に持たせてくれたんだから、ひとりの時に食べたら?」
「いいの。
お母さんの作ってくれたものを海斗と一緒に食べたいの。」
「・・・なんかあった?」
「別に、何もないけど。」
勘が鋭い海斗だ。
たぶん、隠しきれない。
「涼とケンカでもしたか?」
「するわけないでしょ。」
ほら、始まった。
心配という名の尋問。
こうなったら、白状するまで解放されない。
箸を止めて私をじっと見たまま
でいる。
こんな時の海斗はちょっと厄介だ。
でも・・・
今日はすぐに白状してしまいたい気分だった。
聞いてもらって燻った心を少しでも軽くしたかった。
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