第二十六章

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瞬時に涼くんの顔が強張った。 そして、それまで手にしていたカップをテーブルに置き、私の話を聞く体勢になったのがわかった。 「……あのね、 これから話すことはふたつあって、どちらかと言えば重たい話かもしれない。 もし、途中で聞くのが嫌になったら、その時は遠慮しないで言ってね。」 「わかりました。 最後まで聞きますから、大丈夫です。」 緊張感が二人を包む。 唾を飲み込む音までが大きなものに聞こえる。 それほどまでに、部屋全体の空気までが張り詰めていた。 .
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