第二十七章

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「返事は?」 「OKもらった。」 「そうか。 良かったな。」 「あぁ。」 手放しで喜んでくれとは言わない。 けど、もう少し何か反応をしてくれてもいいんじゃないか。 まぁ、それは無理だろうな。 只でさえポーカーフェイスの海斗が、月菜さんのことで笑顔になるわけがない。 「たぶん、月菜さんからもオマエに報告がいくと思う。」 「そうだろうな。」 「俺が言うのも変だけど、 その時くらいは、ニッコリと笑って喜んでやってくれないか。」 「そうするよ。」 まるで棒読みのような返事。 よし、決めた。今しかない。 「なぁ海斗、 もしかして俺に月菜さんを取られたと思ってるのか?」 さすがに単刀直入には聞けなかった。
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