第二十八章

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「はぁー・・・。」 帰りの電車で大きなため息が思わず出てしまった。 やっぱり、ちょっとキツくなってきているかもしれない。 今夜は飲み会と言っても、女の子ばかりだったので、終始和やかなお食事会になっていたけれど。 残すは明日の脇本さんとの飲みだけ。今夜と違ってアルコールもかなりの量を飲むだろうと想像がつく。 お昼の時に見た、あの張り切りようを今更ながら思い出して可笑しくなった。 ん・・・? 最近、思い出すことが多いような気がする。 きっと疲れているせいだ。 少し怠さを感じる身体に気合いを入れて、家に向かった。 シャワーを済ませ、一息ついたとき、携帯電話が鳴った。 「遅くにすみません。 まだ起きてますか?」 「うん、起きてる。」 「どうしても声が聞きたくて、 少しだけ話がしたくて・・・。」 遠慮がちに涼くんが言った。
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