第二十八章

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「だから明日、逢えなくても我慢します。 それなので・・・土曜日は月菜さんの家に行ってもいいですか?」 「どうぞ。」 「あーもうこうなったら土曜日が待ち遠しい。」 顔を見なくても、涼くんが今どんな表情をしているのかが分かる。 土曜日は、少ないレパートリーの中から涼くんが好みそうなものを作ってごちそうしよう。 いたって普通の出来上がりなんだけど、美味しいって言ってくれるから。 何よりも笑顔で頬張る涼くんが見たいから。 それから他愛ない話をして、電話を切った。
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