4129人が本棚に入れています
本棚に追加
/525ページ
涼くんが来た。
「おはようございます。」
「おはようございます。どうぞ。」
朝からキラキラと輝いているように見えるのは、気のせい?
今の私にはちょっと眩しすぎる。
靴を脱いだのを確認して部屋の中へ戻ろうとした私に向かって、
「充電させてください。」
と囁き、返事をする間もなく抱きしめられた。
「あー月菜さんだ。」
「ちょ、ちょっと待って。」
「嫌だ。
月菜さんが足りなくて、酸欠しそうなんです。
30秒だけでいいから。」
涼くんの心臓が心地よいリズムを奏でて伝わってくる。
「いつもと違う香りがします。」
「ちょっと前にシャワー浴びたから・・・。ボディソープを違うのにしたからそのせいかな。」
「俺が来るのをわかっててシャワー?」
「・・・朝一で掃除をしたから。」
そう、何の作為もない。
心をすっぴんにしただけ。
最初のコメントを投稿しよう!