第五章

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海斗の話はどれもこれも理解し難い話だった。 涼くんから私を好きだと聞かされていたという話。 私が晃太と結婚するからと諦めさせた話。 一方的ではあるけれど7年ぶりの本屋での再会。 改めて涼くんが私に会いたいと言っている話。 「会ってみたら。」 私を見ずに海斗が言った。 「・・・・・・。」 「あの男に悪いとか思ってんの?いい加減もう終わりにしろよ。」 「・・・・・・。」 「涼だったら、俺も少し安心できるし。 …今さらこんな事言うのも変だけど、涼はいい奴だからさ。」 「海斗、いつも心配かけてごめんね。」 「そんな事気にすんなよ。」 「・・・・・・。」 「悪いと思うなら、一度時間とってみてくれるか?」
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