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本屋での彼女は、まるでオモチャを前にした子供のように生き生きとして、あれやこれやと手に取り、結局7冊も買った。
今回、俺の出番はなく、ただ後から付いて歩くだけになっていた。
「ちょっと買いすぎちゃったかな。」
はぁ…、
そんなに嬉しそうな顔しないでほしい。
そして、駅前のスーパーへようやく着いた。
「うーん、迷うな。」
「何でもいいからね。
って言っても、私が作れるものになっちゃうけど…。」
カートを押す俺の隣で、食材を眺めて歩く彼女を見て浮かんだ。
「親子丼が食べたいです。」
「親子丼?
それでいいの?」
「はい。
あと味噌汁があれば、もうそれだけで十分です。」
俺が簡単なものを望んだからか、拍子抜けしたような顔をしている。
「それじゃ、あと何か野菜のおひたしでも付けよっか。」
「はい。」
今にも腹の虫が鳴きだしそうな気配がしてきた。
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