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買い物を終えて彼女の家へ帰ってきた。
ふたりきりの空間・・・。
「喉渇いたでしょう。
温かいのと冷たいの、どっちがいい?」
買ってきた物を冷蔵庫に入れながら、彼女が聞いてきた。
俺はというと、7冊の本と並んで部屋の真ん中に座っている。
「冷たいのがいいです。」
「わかった。
じゃ、アイスコーヒー作るね。」
せっかく帰ってきたのに、なかなかゆっくりできそうにない。
「月菜さん、ちょっといいですか?」
「ん?
どうかした?」
キッチンでコーヒーメーカーをセットし終えた彼女を、部屋へ呼んだ。
「充電です。
朝の充電だけじゃ足りなくて。」
「涼くん・・・。」
膝立ちしている彼女の胸元に顔を近づけると、ほんのりと甘い香りがする。
俺の頭に手が触れ、
そして、優しく撫でるのがわかった。
「今週、ずっと我慢してたから。」
「うん。」
「本当は毎日でもいいくらい、声も聞きたかったし、逢いたかった。
でも我慢してた。
だから、明日はずっとふたりきりで過ごしたい。」
「うん。」
気が付けば、部屋中にコーヒーの香りが漂っていた。
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