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「キスしたい。」
あ・・・・・・。
マズいと思った時には、すでに声に出ていた。
同時に俺の頭を撫でていた手も止まった。
「アイスコーヒー作らなきゃ。」
そう言って、俺の腕から逃れようとする彼女。
咄嗟に強く抱きしめてしまった。
「い、今のは、願望っていうか、独り言っていうか、
気にしないでください。」
「そんなに焦らなくても・・・。
ちょっとだけ手、緩めてくれると嬉しいんだけどな。」
思った以上に強かったらしい。
「逃げたりしない、ですか?」
「・・・うん。
でも、アイスコーヒーは作らないと。喉乾いているでしょう。」
降参して彼女から腕を離した。
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