第二十九章

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今日はいろんなことを話そうと思っていた。 俺から行動しなければ、彼女から踏み込んで来ることはない。 きっと、独りでいることに慣れすぎてしまったのかもしれない。 これは、俺の勝手な解釈なんだけど。 もっとあなたのことを知りたいし、俺のことも知って欲しい。 だってこれから家族になるんだよ? なんて言いながら、声に出せずにいる。 変なつぶやきは聞かれてしまうくせに。 「どうかした?」 「何でもないです。」 「足りた?」 「はい、満足です。 けっこうボリュームあったし。」 「うん、ちょっと大盛りにしちゃった。」 いたずらっ子ぽい笑いをしながら彼女が言った。 .
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