第五章

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彼もすぐに私を見つけたようで、ゆっくりと向かってくる。 私はいつも通りに本を探しに来たんだから。 私はあの作家の新刊を見なきゃならないんだから。 敢えて彼とは逆の方向へと歩いて行った。 「月菜さん。」 歩き出した私を呼ぶ、少し控えめだけれど優しく澄んだ声がはっきりと聞こえた。
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