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「本当に私なんかでいいのかなって思って。
コンプレックスの塊な私と違って、彼は誰もが目を奪われるくらい素敵な人だし、5歳も下だし・・・。
こんな私が隣にいるなんて・・・。
他にもっとお似合いの人がいるはず。
そんな彼の世界を奪ってしまっていいのかな。」
富沢さんは黙っていた。
「そんな思いもあって、素直になれない自分がいるの。
甘えたくても甘えられない。
私がそんな感じだから、彼も私に甘えたりできない。
でもね、全身でぶつかってくるの。
怖いくらいに。
その度に足踏みばかりしていないで一歩前進しないと。って思う。
そうじゃないと幸せになれないよね。」
一気に言い切り、残り少なくなったビールを飲み干した。
「それだけわかっていれば十分でしょう?
彼に委ねてみたら?
時には理性じゃなくて、本能のままに動いてみるのもアリだよ。」
そう言うと、富沢さんは焼き鳥に手を伸ばして頬張った。
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