4129人が本棚に入れています
本棚に追加
/525ページ
ディスプレイには涼くんの名前。
深呼吸を一回し、通話ボタンを押した。
「駅に着いたんですけど、何か買っていくものはありますか?」
ゆっくりしようって言ってたから、外に出ない事を前提に動いているんだと思う。
「ううん、大丈夫。
涼くんが良ければ私は特に無いかな。
わざわざありがとうね。」
たぶん、何か甘いものを買ってきてくれると思うから、それだけで十分だし。
冷蔵庫にはおもてなしに対応出来るものは用意してある。
「わかりました。それじゃ向かいますね。」
「うん。待ってる。」
ほんの少し前にしていた考え事を打ち消したくて、気合いを入れる為にぴしっとほっぺたを叩いた。
そして、口角を上げて笑顔を作る。
よし、準備完了。
最初のコメントを投稿しよう!