第三十章

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「ケーキ、 そう、ケーキ食べよう。ね?」 自分の失態を隠すように、慌てて言ってはみたものの・・・。 「月菜さん、お腹いっぱいなんじゃないですか?」 「・・・でも甘いものは別腹だし。」 「無理しないで、昼寝の続きをしましょう。」 言うと同時に、涼くんは自分の右側をトントンと叩いた。 その動作・・・ 隣に来いってこと? テーブルを挟んで向かいに座っている涼くんの後ろには、二人分がごろんと寝転がれるスペースがある。 「腕枕がイヤだったら、クッション持ってきてもいいですよ。」 「そんなことない、けど。」 「俺もちょっとだけ昼寝がしたいなと思って。 気持ちよさそうな顔を見ていたら、眠気が移ってきたみたいです。」 小さな欠伸をしながら、更にトントンとしている。 「ちょっとだけだからね。」 この男子恐るべし・・・。
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