第三十一章

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添えられた手を取り、決して大きくはないその手のひらに自分のを重ね合わせる。 俺の行動に一瞬、驚いた顔をしたが、すぐにはにかんだ表情をする彼女。 合わせた箇所から彼女の体温が伝わってくる。 さっきとはまた違う感覚にテンションが少しずつ上がっていく。 「これからは、気持ちを重ね合わせていこう。 どんな時でも、俺はあなたを守りぬくから。」 クサイ台詞のように聞こえるかもしれない。 でも、これが俺の気持ち。 あなたが望むなら何度でも言うよ。 「ありがとう。」 俺の言葉に安心したのか、笑顔になった彼女を強く抱きしめた。 ・・・キスしたい。 それ以上は・・・ 理性をフル稼働させる。
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