4129人が本棚に入れています
本棚に追加
/525ページ
本当はキスなんかじゃなく、今すぐ抱きたい。
理性なんかくそくらえって言えたなら、どれだけいいか。
でも、彼女はそれを嫌がるのがわかるからできない。
だから、聞く。
「キスしてもいいですか?」
コクリと頷いた彼女をもう一度抱きしめ、キスをした。
改めて思う。
意識しているわけではないのに、こうして腕の中にいるだけで、呼吸がぴたりと合う。
それが俺の心を落ち着かせる。
重なった唇から、お互いが同化してしまうのではないかという錯覚さえも。
俺は・・・
もうこの人なしでは生きていけないかもしれない。
それほどまでに、愛している。
最初のコメントを投稿しよう!